「請求のあった登記情報は、登記事件の処理中です。登記事件の処理が完了するまで、登記情報を提供することができませんので、完了後に請求してください。」
インターネットで閲覧をしていると、時々このようなメッセージが出ます。今回は、そのお話し。
顧客から、売買の登記の依頼がありました。
早速、インターネットで閲覧をします。インターネット閲覧ができるようになって、格段のスピードアップが図れるようになりました。ありがたいことです。
で、閲覧結果は上記のエラーメッセージ。
(登記中か。)
依頼者に、電話を入れます。
「済みません。閲覧したところ登記中です。何か申請をされてるようですが?」
「え〜?。何もしてないと思いますよ。こちらの弁護士に聞いてみます。」
との返事。
(こちらの弁護士?)
(もしかしたら、訳あり物件ね?)
しばらくして、所有者の代理人と称する弁護士から電話がはいりました。
「登記が出てるって、本当?所有者は心当たりがないといっとるけど。」
「閲覧したら登記中と出たもんですから・・・。」
「おかしいな。何が出てるかわからんね?」
「登記が終わるまでわかりません・・・。」
「出とるはずないんだけど。」
「わかりました。じゃ、念のためもう一度閲覧してみます。」
(もしかしたら地番の入れ間違い?)
(いいや。ちゃんと間違いなく入ってる。)
頭の中をいろんなことが巡る中、再度インターネット閲覧サイトにアクセスをして、慎重に所在地番を入力し、[請求]をクリック。
「あれぇ?」
(閲覧ができた。なぜね?)
件の弁護士に電話をする。
「閲覧ができました。登記中ではありませんでした。」
「え?どういうこと?」
「改めて閲覧したら、できたです。」
「さっきは、地番間違えたんとちがう。」
(カチン・・・)
「いえ。チャンと入力しました。」
「じゃぁ、パソコンがおかしいんとちがう。仕事の道具なんだから、チャンとしたものを使わないとダメだよ。なぁ。」
(ムッ・・・)
まぁ、このやりとりは少し脚色されていますが、最近実際にあった話しです。閲覧の結果を見ても、近頃登記された形跡はありませんでした。しかし、確かに「登記中」のメッセージが出たのです。
2回閲覧して、2回とも。
パソコンのせいだとは、どうしても思われません。
だって、エラー表示は、インターネット閲覧のサーバーから出されているものですから。
そこで、他にこういう経験をされた方がいないか、検索をしてみました。
なんと、一人いらっしゃいました。
(うんうん。俺と全く同じだ。やっぱり、システムのエラーに違いない。)
(あの弁護士め。言いたい放題いいやがって・・・。)
そういえば、こういうエラー表示も出たことがあります。
(カードの有効期限はまだあるばい。)
(利用限度額以上に閲覧なんかするわけなかろもん。)
(「事故カード」?冗談じゃない、まともに取得したカードだよ。)
このときも、再度閲覧をし直したら、すんなりと閲覧ができました。
今回の教訓。
インターネット閲覧のエラー表示は、疑って掛かるべし。
「登記中」のエラーが出たときは、しばらく時間を置いて閲覧をし直すか、もし決済が迫っていて時間がないときは、迷わず登記所へ走って閲覧をするかしたほうがいいようです。
そうそう、どんなシステムでも、「絶対間違いはない」ということはありえないと、あの福島第一原発事故で身にしみたばかりでした。