前へ | 次へ |
測量ソフトやCADソフトを使って地積測量図が完成したら、これを電子ファイルにして、電子署名(XML署名)をします。
また、その他の添付書類のうち、電子化して申請書と一緒に送信するものは、PDFファイルにして電子署名(PDF署名)をします。
なお、地積測量図の電子化と電子署名の詳しい説明は、すでに「地積測量図に電子署名をしよう」にありますので、ここでは、気をつける点だけを説明します。
1.地積測量図の電子化と電子署名
まず、地積測量図を電子化します。
今回の例では、作成の容易なTIFFファイルに変換して、申請書に添付することにします。
(1) TIFFファイルの作成TIFFファイルを作成する方法はいくつかありますので、あなたの好きな方法で作成してください。
以下は、ワタシが使っている WingNeo2 を使った例ですが、ブルートレンドやアクロバット(7以上)でもTIFFファイルを作ることができます。
まずCADで地積測量図を作成し、その成果をTIFFファイルとして出力します。
その際、次の点に注意をしてください。
a 解像度法務省の基準では「400dpi」になっています。現時点では「300dpi」や「600dpi」でも受理されているようですが、法務局では登録時にエラーが出ているとのことですので、今後TIFF図面の提出が多くなってくると取り扱いが変わることも考えられます。
ワタシは、「600dpi」の解像度でTIFFファイルを作成しています。
解像度が大きいほど、線−−特に斜線−−がきれいに出ます。
b 作成日TIFFファイルを、地積測量図の作成日付以後に作るようにしたほうがいいでしょう。
というのも、TIFFファイルの作成日時はデータとして残りますので、日時の前後が矛盾することが一目瞭然だからです。作成日付以後であれば、理屈の上では同日の午前0時1分でも構わないでしょう。
c ファイル名出力するときのファイル名は、地積測量図の場合必ず「sokuryouzu##.tif」(##は,01、02、03・・・)とするように決められています。この決まりを守らないと、折角TIFFファイルの地積測量図を送信しても、登記所で登録できなくなります。
ですから、これに従って「sokuryouzu01.tif」とします。
出力後のTIFFファイルは、適宜の場所に一時保存します。
(2) 作成したTIFFファイルを確認する作成したTIFFファイルは、「TIFF Viewer 」を使って、確認するようにしましょう。
エクスプローラで、できあがったTIFFファイルをダブルクリックすると、次のように表示されます。
また、[表示]から、[画像属性情報表示]をクリックすると、
TIFFファイルの情報が表示されます。
法務省のTIFFファイルの仕様と比較して、規格に合っていることを確認します。(解像度については、前述の通り。)
(3) XML署名をする積測量図をTIFFファイルで作成したら、次にこのファイルを、オンライン申請用の添付書類のフォルダにコピーまたは移動します。
ここが重要なところです。
必ずオンライン申請用の添付書類のフォルダにコピーまたは移動をします。
そして、XML署名ツールを使って、このオンライン申請用の添付書類のフォルダの中にあるTIFFファイルに、調査士ICカードでXML署名をします。
署名後の添付情報のフォルダの中身は、次のようになります。
このように、図面の電子署名が終わると、地積測量図や建物図面のファイル(この例では、TIFFファイル)に加え、このファイルに対する署名ファイル(***.tif.sig.xml)のファイルが追加作成されます。
そして、これらの2つのファイルを合わせて、電子署名付きの図面ということになります。PDF署名とは全く異なりますので、注意をしてください。
2.調査報告書などの電子化とPDF署名
調査報告書など申請書に添付して送信するものは、PDFファイルにしてPDF署名をし、オンライン申請用の添付書類のフォルダに保存します。
今回申請書に添付して送信するものは、地積測量図と調査報告書の2つの添付情報だけでが、添付情報のフォルダの中身は、次のようになります。
3.その他の法定外添付書類
分筆の登記では、地図に準ずる図面に分筆線を記入した図面や、案内図を便宜添付する場合があります。
これらの法定外書面を送信する場合は、スキャンしてPDFファイルにしてから調査報告書の末尾に追加結合し、調査報告書の一部として電子署名をする方法でもいいでしょうし、スキャンしてPDFファイルにし電子署名をせずにそのまま、他の添付書面と一緒に送信してもいいでしょう。
前へ | 次へ |