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TIFF図面を作ったら、Tif_CHK で法務省の規格に合っているかを確認をします。
ところで、「4.Tif_CHK の使い方」のなかで、「全ての項目に「【確認】」のチェックが入れば、一応登記可能なTIFF図面であることが確認できます。」と書いたのには、訳があります。
それは、「法務省の規格に合っている」図面が、必ずしも「添付書類として耐えうる」図面であるとは限らないという、チョット恐ろしい側面があるということです。
ワタシは、先にご紹介した本間氏からレクチャーを受けるまでこのことに気がつかず、恥ずかしい図面を実際に添付して登記をしたことがあります。
反省の意味を込めて、ここで説明をしたいと思います。
なお、画像は Windows7 です。
Tif_CHK でチェックして、次のように全ての項目に「【確認】」のチェックが入ったTIFF図面であっても、その作成方法によって、少しずつ画質が異なります。
ここでいう画質とは、縦横の直線の様子や斜めの直線の様子、文字のきれいさなどを指しています。
次に、それぞれの方法で作ったTIFF図面の例を見てみます。
@測量ソフトで作ったTIFF図面
次の画像は、Wing Neo2 で作ったTIFF図面を、Tif_CHK のビュワーで表示したものです。
図面を拡大して、求積表の赤枠部分を見てみると、
縦横の線がきれいで、文字もきれいに表示されています。
同じく、図形の赤枠部分を見てみると、
斜めの線もきれいで、文字もきれいに表示されています。
Aアクロバットで作ったTIFF図面
次の画像は、アクロバット 9 で作ったTIFF図面を、Tif_CHK のビュワーで表示したものです。
図面を拡大して、求積表の赤枠部分を見てみると、
これも縦横の線がきれいで、文字もきれいに表示されています。
同じく、図形の赤枠部分を見てみると、
斜めの線もきれいで、文字もきれいに表示されています。
Bフリーソフトで作ったTIFF図面
次の画像は、いくつかのフリーソフトを組み合わせて作ったTIFF図面を、Tif_CHK のビュワーで表示したものです。
図面を拡大して、求積表の赤枠部分を見てみると、
縦の線はきれいな直線ですが、横の線は直線ではなく破線や細かい波のような線になっています。
文字もギザギザのゴミが付いて、きれいではありません。
同じく、図形の赤枠部分を見てみると、
斜めの線や円もきれいではなく、文字もギザギザのゴミが付いたり、一部かすれている部分もあり、きれいではありません。
今見たTIFF図面は、全て法務省の規格に合った図面です。
測量ソフトやアクロバットで作ったTIFF図面は、線や文字がきれいですから、自信を持って登記申請に添付できます。
しかし、フリーソフトで作ったTIFF図面は、どうでしょうか。
Tif_CHK でチェックしたように、フリーソフトで作ったTIFF図面も法務省の規格を満たしていますので、このTIFF図面を添付しても問題なく登記されますし、実際ワタシはこれよりもひどい画質の図面を登記したことがあります。
ただ、文字が小さいとつぶれてしまって判読ができにくくなることもあり、大きな文字で作り直してほしいと要求されることもあるようです。
このように、TIFF図面の場合は、見た目にはきれいでも破線や文字のゴミがある場合がありますので、これを添付する場合は、必ずTif_CHK のビュワーを使って画像を拡大し、線や文字をチェックするようにしてください。
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