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8.電子署名に必要な重要なソフトウエアについて 2011.4.17更新


前回までの説明で、あなたのパソコンで半ライン申請ができる環境が整いました。

今回は、電子署名についてのお話と、ICカードで電子署名をするために必要なソフトウエアについてのお話です。

これは、土地家屋調査士、司法書士、行政書士すべてに関係します。

なおここでは、一部のソフトを除いて、各ソフトの簡単な紹介だけしかできません。詳しく紹介できなかったソフトについては、この講座からリンクしている各ソフトハウスのホームページを見てください。

また、この回は、インストールするソフトウエアはありませんので、画面を元の形に戻すか、全画面表示にして見てください。


■□□□□ 電子署名の3つのパターン

まず、電子署名について、少しウンチクを披露しましょう。

オンライン申請では電子署名は欠かせないものですが、オンライン申請で利用される電子署名には、大きく分けて次の3つのパターンがあります。

1.添付書類をPDFファイルに変換して、これに電子署名をする場合

これは、「PDF署名」と呼ばれるもので、普通電子署名といえばこれを指すことが多いようです。例えば、調査報告書などの添付書類や電子定款に電子署名をする場合がこれに当たります。

半ライン申請では添付書類に電子署名をする必要がありませんので、司法書士の方がPDF署名をするのは電子定款を作るときくらいでしょうか。

土地家屋調査士の方は、特例方式(半ライン申請)と併せて不動産登記令第13条を適用して添付書類を送信する場合にPDF署名が必要となりますので、今後は利用することが多くなるでしょう。

この回は、この「PDF署名」に必要なソフトウエアについてのお話です。

アクロバットで電子署名

2.ソフトの中の操作で、入力データの一部として電子署名する場合

これは、予めソフトに組み込まれ、ソフトの中の操作の一つとして電子署名をするものです。

代表的なものとして、オンライン申請システムの中でする「デジタル署名」と呼ばれている電子署名があります。半ライン申請をするとき必ず送信の前にしなければなりませんので、これから頻繁にお目にかかるものです。

この電子署名には、特別のソフトは必要ありません。

申請情報にデジタル署名


3.図面をXMLファイルやTIFFファイルにして、これに電子署名をする場合

これは、表示登記のオンライン申請の際に、添付する地積測量図や建物図面に電子署名をする場合です。

この電子署名には専用のソフトが必要ですが、日調連では無料の「XML署名ツール」というソフトを提供しています。

「XML署名ツール」のダウンロードと使い方については、 ここをクリック してください。

XML署名ツールインストーラー



■■□□□ PDFファイルを作成するためのソフトウエアについて

それでは今回のメイン、「PDF署名」をするために必要なソフトウエアの説明をしましょう。

「PDF署名」をするためには、2種類のソフトウエアをインストールしなければなりません。

その1つが、前回説明しましたPDFファイルを作成するためのソフトウエアです。

ここで少し復習しましょう。

1.アクロバットやskyPDFなどのインストールが必要

まずあなたのパソコンに、アクロバット(スタンダードかプロフェッショナル)やskyPDFなどのPDFファイルを作成するためのソフトウエアがインストールされていなければなりません。

半ライン申請をするために新しくスキャナを買った方の中には、これらのソフトをインストールしていない方もいると思いますが、「PDF署名」をするためにはこれらのソフトが必要です。


2.アクロバットやskyPDFなどの購入について

もしこれらのソフトをインストールしていなければ、別途購入してインストールしてください。

なお、詳しくは、 ここをクリック して、「オンライン申請に必要なもの」を見てください。


■■■□□ PDFプラグインソフトについて

「PDF署名」をするために必要なもう1つのソフトウエアは、何でしょう?

1.PDFプラグインソフトが必要

PDFプラグインソフトと呼ばれるソフトウエアが必要です。

アクロバットやskyPDFをインストールしているだけでは、PDF署名はできません。

PDFプラグインソフトは、アクロバットやskyPDFなどのPDFファイル作成ソフトに「PDF署名」の機能を追加するソフトです。このように、あるソフトに機能を追加する小さなソフトウエアのことを、プラグインソフトといいます。


2.日調連や法務省が提供する無料のプラグインソフト

PDFプラグインソフトには、日調連が提供する調査士専用のものや、法務省が提供する住基カード専用のものがあります。

どちらも無料でダウンロードできます。


3.市販のプラグインソフト

市販のものでは、一つのソフトで土地家屋調査士・司法書士・行政書士・住基カードなどほとんどの電子署名に対応できるものや、司法書士・行政書士・住基カードなどの電子署名には対応していますが土地家屋調査士のそれには対応していないものがあります。

なお、最近では、プラグインソフトではなく、PDFファイル作成機能の付いた電子署名用(ただし、司法書士・住基カードのみ対応)のソフトも市販されており、これは単独でPDF署名ができるようですので、アクロバットをインストールする必要はありません。


4.まとめ

PDF署名について、まとめてみましょう。

  1. 調査報告書や定款にPDF署名をするには、まずワープロソフトなどで作ったこれらの電子情報をPDFファイルにしなければなりません

  2. そのためには、アクロバットやskyPDFというPDFファイルを作成するソフトが必要です。

  3. 次に、PDFファイルにした調査報告書や定款に、PDF署名をします。

  4. PDF署名をするためには、PDFのプラグインソフトと呼ばれるソフトが必要です。

  5. PDFプラグインソフトには、無料でダウンロードできるソフトと、市販のソフトがあります。

では、次にPDFプラグインソフトの紹介と説明をしましょう。


■■■■□ 無料のPDFプラグインソフトについて

1.無料のPDFプラグインソフト

司法書士用には、無料の専用ソフトはありません。

司法書士の方は必ず市販のソフトを使うことになりますので、 ここをクリック して、「■■■■■ 市販のプラグインソフトについて」に飛んでください。

土地家屋調査士用には、日調連が無料で提供する調査士ICカード専用のPDFプラグインソフトがあります。法務省の住基カード専用PDFプラグインソフトと併用して使うことが可能です。

行政書士用には、法務省が無料で提供するPDFプラグインソフトがあります。詳しくは、次をクリックしてください。

法務省のオンライン申請システムの「ご利用方法」


2.調査士ICカード専用PDFプラグインソフト

日調連のホームページの会員の広場に、調査士ICカード専用PDFプラグインソフトがアップされています。

インストールのやり方は、次の第9回で説明します。

調査士専用プラグインソフト


3.法務省提供のPDFプラグインソフト

法務省からは、行政書士のファイルタイプの電子証明書や住基カードが使えるPDFプラグインソフトがオンライン申請システムのホームページで提供されています。

なお、特例方式では住基カードを使用しませんので、当分の間このプラグインソフトは必要ありません。

住基カード用のプラグインソフト

4.1台のパソコンで併用する方法

この講座では、これまで、これらの無料のソフトは1台のパソコンに共存できないと説明してきましたが、愛媛の土地家屋調査士の永橋さんから、1台のパソコンでも共存して使うことができるという情報を頂きました。

ワタシも実際試してみたところ、確かに調査士ICカード専用PDFプラグインソフトと法務省提供のPDFプラグインソフトが、1台のパソコンに共存できることが解りました。

だだし、共存させるためにはインストールの順序が重要ですが、そのやり方については 第9回の特別講義 で説明をしていますので、必要な方は参考にしてください。*3

*3 特例方式では住基カードを使う必要がなくなりましたので、当分の間併用して使うことはあまりないでしょう。


5.無料と有料、どちらを使うか?

ところで、他のICカードを使わない方にとって、調査士ICカード専用PDFプラグインソフトと、後で説明する市販のソフトとどちらを使った方がいいのでしょうか。

使い勝手から言うと、個人的には市販のソフトの方が好きです。

ただし、費用対効果(どちらが得か?)から言えば、次のことがいえます。

  1. 既にアクロバットをインストールしている方には、調査士ICカード専用PDFプラグインソフがお奨めです。費用が一切かかりません。


  2. これからアクロバットを購入しようとしている方には、後述する SkyPDF Tools for Legal と リーガル電子認証キットPRO の組み合わせをお奨めします。安くて、使い勝手がいいです。*4

どちらにするかは、次の「市販のプラグインソフトについて」を参考にしてください。

*4 アクロバット8が約3.5万円から、SkyPDFとPROの組み合わせは約3万円です。



■■■■■ 市販のプラグインソフトについて

現在ワタシが把握している市販のプラグインソフトには、次のものがあります。

1.アクロバットなどが不要のもの

  1. skyPDF ProCAEdition

このソフトは、アクロバットなどのPDFファイル作成ソフトが必要ないそうです。

ただし、司法書士と住基カードのみに対応しており、土地家屋調査士や行政書士は使えません


2.アクロバット用のPDFプラグインソフト

PDFファイル作成ソフトがアクロバットの場合、利用できるPDFプラグインソフトには、現在ワタシが把握しているものでは、次のものがあります。

  1. リーガル電子認証キットPRO

土地家屋調査士や司法書士、行政書士や住基カードなどほとんどの電子署名に対応できて、法人の電子証明書の申請もできます。

リーガル電子認証キットPROを使った電子署名の例を次に紹介します。

  1. PISC電子認証システム

司法書士や行政書士、住基カードなどには対応していますが、土地家屋調査士には対応していません

3.SkyPDF Tools for Legal 用のPDFプラグインソフト

  1. リーガル電子認証キットPRO

SkyPDF Tools for Legal は、必ず リーガル電子認証キットPRO とペアで使用します。

リーガル電子認証キットPRO が、土地家屋調査士や司法書士、行政書士や住基カードなどほとんどの電子署名に対応できることは、前述の通りです。

この2つのソフトを詳しく知りたい方は、 ここをクリック してください。


この他にも、皆さんが使っている申請書作成ソフトに既に添付されているものがありますので、自分で好きなものを選んでください。


以上で、電子署名をするために必要なソフトウエアの説明は終わりです。

次回は、調査士ICカード専用PDFプラグインソフトのインストールの説明です。

このソフトのインストールが必要ない方は、 ここをクリック して、最終回へ飛んでください。


【更新履歴】

2008.04.06 第7回で新たにPDFファイルの作成に関するお話を載せましたので、この回も少し修正しました。

2008.06.23 自己署名証明書の入れ替え作業に伴い、少し加筆修正しました。

2011.04.17 法務省提供のPDFプラグインソフトが行政書士のファイルタイプの電子証明書でも使えることがわかりましたので、少し加筆修正しました。


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